日本ローカーボ食研究会

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女性における総糖質摂取量の変化および各糖質源由来の糖質摂取量の変化とHbA1cとの関連性

 女性でSpearman順位相関係数をみると、Δ総糖質摂取量および2種類のΔ糖質源由来の糖質摂取量はΔHbA1cと正の相関があった表6(Table6)、図G-I)。

Spearman順位相関係数はΔ総糖質摂取量が最も大きく(rs=0.547)、続いてΔ米由来(rs=0.376)、Δ菓子類由来糖質摂取量(rs=0.195)順に小さかった。したがって、関係がstrongであったのはΔ総糖質であり、米Δ由来ではmoderate、Δ菓子類由来糖質摂取量ではweakであった。
 モデル1(年齢および余暇時間での身体活動で調整)による重回帰分析は、50gの総糖質摂取量の減少はHbA1c0.45%の低下と関係し、米および菓子類由来の糖質摂取量50gの減少はそれぞれHbA1c0.34%、0.67%の低下と関係することを示した(表6)。モデル1にBMIの変化を加えて調整しても、各糖質源に対する相関の有意性に変化はなかったが、菓子類由来の糖質摂取量の変化に対する回帰係数わずかに減少した。Δ総糖質摂取量ではβ=0.416、SE=0.075、P<0.001、Δ米由来ではβ=0.322、SE=0.140、P=0.023、Δ菓子類由来ではβ=0.528、SE=0.250、P=0.037であった。基本的なモデル1と比較したβ値の変化は0.018%から0.142%の範囲であった。
 モデル2(モデル1+ΔBMI、Δ総カロリー摂取量)で調整すると、ΔHbA1cとΔ米由来およびΔ菓子類由来糖質摂取量との正の関係はもはや有意ではなかったが、Δ総糖質摂取量とお正の相関は有意なままであった。表5(Table5)
 Δ主食由来の糖質摂取量で調整すると、Δ菓子類由来糖質摂取量との有意な正の関係は消失した(β=0.427、SE=0.250、P=0.09)。

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