日本ローカーボ食研究会

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大切な物(1)

大切な物(1)

もくれんクリニック 医師 前田惠子 記

 この100年で社会に大きな影響を与えた変化といえば何を思い起こすでしょうか。
自動車、パソコン、携帯電話、インターネットなどがあげられると思いますが、超高齢社会においては、100年前に比べ平均寿命が倍に伸びたことが大きなインパクトだと考えられます。信長は人生50年と言いましたが、戦前日本人の平均寿命は50歳に満たなかったのです。
日本は高齢化社会から高齢社会、超高齢社会と変化し、随分と人生が長くなりましたが、同時に医療や介護を必要としながら生きる期間も長くなり、男女ともおおよそ人生最後の10年の過ごし方が問題になってきました。
誰もが望むピンピンコロリ(PPK)と逝ける人はほんの一握り、殆どの人が徐々に体の衰えを感じつつ、歩けなくなり、食べられなくなり、わからなくなっていきます。
 加齢に伴い老化と共に筋肉量は減少し、筋力も弱くなってきますが、このような状態を「サルコペニア」と言います((骨格筋・筋肉(Sarco)が減少(penia)していること)。筋力が低下すると歩行速度や体全体の機能が低下して、転倒や骨折の頻度が多くなります。家の中に居て体をあまり動かさない、あるいは転倒して入院し、体を動かさない環境にある場合、さらに食事の摂取量が少なく低栄養の場合にさらに筋肉量は低下し、悪循環に陥ります。
筋肉量は30 歳ごろがピークであり,その後は加齢とともに低下します。上記のようにサルコペニアの原因は加齢以外にもありますが、大きくまとめて70歳以下の高齢者の13-24%,80歳以上では50%以上にサルコペニアを認めるという報告もあります。サルコペニアは高齢化が進む日本で,深刻な健康問題となり得ます。
サルコペニアになると、骨粗しょう症を始め様々な病気や寝たきりになるリスクが高まり生活の質も大きく低下します。
普段からウォーキングなどで体を動かし、適切な栄養を摂りながら筋肉を使うような生活でサルコペニアを予防する事は健康で長生きするためには欠かせません。骨格筋の量が減ると、舌の筋肉量も減ってくることが科学的な検証でわかっており、運動を続ける事は、食べ続ける事にもつながり、認知症にも有効なことがわかっています。寝たきりと嚥下障害の原因疾患の第1位は脳卒中ですが,第2位はサルコペニアだという仮説もあります。


ここで大変面白いお話を耳にしましたので大切な物(2)で皆さんにご紹介します。
 

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