日本ローカーボ食研究会

日本ローカーボ食研究会

学術集会ご意見・質問等

医師から

  • 様々な面からの話と新たな課題や問題点が見えて、おもしろくなってきました。
    今後も様々な研究会を通して情報発信・情報交換しながら、真のローカーボが確率することを望みます。
     
  • 聴衆を飽きさせない内容構成で興味深く学習させていただきました。植物性脂肪を多く摂取することは理解できましたが、「たんぱく質を多く摂ってはだめなのか。」という疑問が残りました。パネルディスカッションはすばらしかったです。
    (灰本 元)ハーバード大学の大規模コホート研究によると、植物性蛋白質・脂肪が発癌を増やすという結果はありません。発癌と関連があるのは動物性蛋白で、とくにred meat(牛肉、豚肉とそれらの加工品)でした。
     
  • 糖尿病の食事療法は、他の生活習慣病に比べきわめて苦労しているので、参考になりました。厳密なカロリー管理ができる患者さんは数えるほどしかいないので、やれるところからローカーボ食をやってみたいと思います。食事指導のデモンストレーションもあるといいと思いました。
    →(灰本 元)次回の学術集会に、管理栄養士と模擬患者によるロールプレーイングを行うのも一法です。他の先生方から同様の要請があれば、企画します。
     
  • 世界のローカーボ研究の現状や具体的な症例提示、患者の立場や栄養指導のノウハウに関する講演を拝聴することができ、明日からの臨床に役立つ研究会でした。
    同時にローカーボ食が抱える様々な課題も明らかになり有意義な研究会でした。
     
  • 村坂先生の飲酒負荷試験のデータが非常に興味深かった。是非、論文などで広めてもらいたい。
     
  • 自分のクリニックでも実践できるようなシステムを作らなければいけないと感じました。

管理栄養士から

  • 灰本クリニックでは夕食だけ、朝夕だけなど、食事ごとの糖質制限を指導されているようですが、3食まんべんなく適度に糖質を制限する栄養指導は行われていないのですか?一食きちんと糖質を減らすように志望した方が患者さんに分かりやすいのでしょうか?
    →(灰本 元)患者さんの中には三食均一に制限している方もいます。アメリカでは三食決められた量へ制限する方法を採っています。しかし、場合によってはカーボカウントが必要となりますので、わかりにくいかもしれません。一食~三食から除去という方法は、できるかどうかは別として誰でも分かりやすいのが利点です。将来的に、どちらが血糖、血清脂質、体重コントロールに優れているかどうかは、大切な臨床研究の課題です。
     
  • 当院でも血糖コントロールには、とても有効であることを実感していますが、このまま長期に続けて大丈夫だろうか。という不安もありました。「糖質制限をしている人は動脈硬化になる」などの他の講演会で聞いたこともあり、混乱しています。安全で有効なローカーボ食を広めていくことが大切であると思っています。岐阜県も米文化で、米の摂取が減った分だけ野菜が増えていると思います。個人個人の食事データをできるだけ集めていきたいと思います。
    →(灰本 元)いろいろな医療関係者が医科学とは違う思惑で勝手な想像レベルの意見を言っているのが実態です。世界でローカーボ食がヒトの動脈硬化を促進するというデータは論文はまだありません。逆に動脈硬化を軽減するというデータは頸動脈エコーであります。私は現在尿中アルブミンを解析していますが、ローカーボ食後では著明な低下が起こります。ローカーボ食は大用量のARB投薬投薬とほぼ同じかそれ以上に毛細血管障害を抑えることが明らかとなり、現在海外雑誌へ投稿準備中です。
     
  • 糖尿病の栄養指導が厳しい割には効果が出ずらく継続が難しいと思っていたので、ローカーボ食はとても興味深いです。ただ、あまり馴染みがないため簡単に取り組める様でいろいろな問題点が出てくることも考えさせられました。現実的に患者さんにどのような指導をしているのかを見せていただきたいと思います。
    →(灰本 元)是非、見学に来て診療室と栄養相談室で患者の実態を見てください。
     
  • 病気を治療することだけが重要ではなく、その後の生活習慣が大事だと改めてわかりました。今後の栄養指導にローカーボ食を取り入れたいと思いました。
     
  • ローカーボ食はカーボカンウントの親戚のようなものかと考えていましたが、大変興味深く拝聴させていただきました。明日からすぐに始めたいと思うところですが、当院の内分泌医師は自身の治療方針を持っているため、栄養士の提言ではなかなか難しいと思っています。まずは、私自身がローカーボ食についての知識を身につけてからと考えています。

出版社・食品メーカーから

  • 出版社
    ローカーボ食を多面的にとらえ、食習慣の中で血糖や脂質、体重などと糖質のバランスが必要であることがわかりました。心臓外科とローカーボに接点があることが新鮮でした。村坂先生の演題は生活する視点で血糖を調べたもので、とても意義があると思います。
     
  • 食品メーカー
    民間療法から医科学療法に賛同します。
     
  • 食品メーカー
    メーカーとしては、糖尿病患者のみをターゲットにする商品というのは、市場が小さく難しくなるため、健康な人も含めたターゲッティングが必要になります。その上で、ローカーボ食が体重減少に寄与するという結果はダイエットに良いという強みになると思います。
    → (灰本 元)臨床の現場から見ると、糖尿病患者の実数は1200万人、境界型を入れると2400万人です。市場が小さいとはとても思えません。患者は病気ですから、毎日の食品を買うのとは感覚がちがいます。100円→300円なら買いませんが、100円→150円なら躊躇せずに買います。健康食品産業の売り上げが2兆円規模あるのですから、糖尿病だけで十分な市場があります。もし、肥満を加えると膨大な市場になります。
     
  • 食品メーカー
    アルコールと血糖値の件、おもしろかったです。食事と伴のアルコール類の影響はどうでしょうか。血糖値を上昇しやすいのか、抑えるのかに興味があります。
    魚以外の動物性が多くなるのは、肉や卵などでのバリエーションの多さ(魚の少なさ)の関係でしょうか。加工食品(総菜など)も魚より肉類が多いように思います。
    朝食で血糖値を上げるときもローカーボ食で十分と考えて良いのでしょうか。
    →(灰本 元)アルコールと同時に摂取するつまみや食事の影響は全く分かっていません。これからの村坂さんのがんばりにかかっていますが、村坂さんのご意見もお願いします。 

    →(村坂克之)小生のSMBGの感想です。
    食事の時にアルコールを飲んだ方が急激な血糖値の上昇はありませんでした。飲まないときに半分くらいです。感覚として。
    肝臓の糖新生がアルコールの分解に回って血糖値が上がらないと書籍に書いてあったように記憶がありますが…不明です。(本当か灰本先生に校正お願いします)ただし、だらだら飲むと血糖値もずっと上昇傾向です。蒸留酒でも上昇傾向です。食事の糖質を押さえきれません。糖尿人だけなのか、健常人もなのかは不明ですが、飲み過ぎはやっぱりダメでした。小生の発表でもデータが出ていますが、蒸留酒だと時間の経過とともに飲酒前より血糖値が下がってきます。これが繁華街に繰り出してがっつり飲んで最後の締めのラーメンとかを食べたくなる原因の一つだと思います。アルコールを飲むと水分が欲しくなるのはと別の問題です。単品でご飯だけ150グラムとかのが急激な上昇があります。確実に血糖値200超えました。
    しかしお腹が空いたときのファストフードとしておにぎりは最適なのだと思います。副食というかおかずを一緒に食べることは意味があると思います。空腹感は多少の糖質がある日本酒が一番少ないです。
    信じられないびっくりする結果ですが、ファストフードのマクドナルド製品はほとんど血糖値が上昇しません。ビックマックでもテリヤキでもです。なにが原因なのか不明です。→マクドナルド製品ではパンが薄く中身の蛋白質や脂質の方が多いので、摂取カロリーの多くは脂質からです。意外に炭水化物量は少ないのです。したがって、食前後で血糖値は80-100mg/dlレベルしか上昇しません(灰本、篠壁)。

    →(灰本 元)日本の大都市には全人口の2/3が生活しており、新鮮な魚は入手できないのが現状です。 魚より肉が多いのは、料理法や加工品の豊富さ、利便性、値段の問題と思います。

事務局より

たくさんのご意見、ご質問をお寄せいただきましてありがとうございました。
疑問やご質問がありましたら、事務局までメールinfo@low-carbo-diet.comでお知らせ下さい。
ご協力ありがとうございました。

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